おせち料理の重箱の意味
おせち料理はもともと煮染めを中心とした本膳料理を指していましたが、のちに重箱に祝い肴を盛り合わせる『食積』との合体化が進み、第二次世界大戦後に現在の重箱におせちを詰める手法が確立されました。
おせち料理の重詰めには『めでたさを重ねる』という意味合いがあり、本来は五段重を使用しますが、近年は手軽な三段重を利用するケースが増えています。
重箱は上から順に一の重、ニの重、三の重、与の重、五の重と数えられていますが、このうち四段目だけが『与の重』と呼ばれるのは、四(し)が死を連想し、縁起が悪いと考えられていることが由来となっています。
詰め方は地域や家風によって異なりますが、代表的なものとしては縦横に仕切られている『市松』や、横一列に盛る『段取り』、斜め一直線に盛る『枡かけ』、八面カットの『七宝』などが挙げられます。
それぞれのお重に詰める食材は重箱の数にもよって変動しますが、最も一般的な三段重では以下のようになっています。
| 一の重 | 数の子や黒豆、田作りなどおとそを祝うための祝い肴や、紅白かまぼこ、伊達巻き、錦糸卵などの口取りをつめます。 |
|---|---|
| ニの重 | 口代わりの酢の物に加え、焼き物や煮物などをつめます。 |
| 三の重 | 筑前煮や炒り鶏など、煮物を中心につめます。 |
昔ながらの五段重の場合、三の重には焼き物を入れ、与の重には煮物を入れます。
ちなみに、五の重は補充分として使用するため、食材はつめません。これは『めでたいこと』がまだ家に入る余地を残しておくという縁起担ぎの意味も込められているようです。



